特別展 国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ

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特別展 国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ 国宝 聖林寺十一面観音

東京では初公開!日本彫刻の最高傑作がこの夏、上野・東京国立博物館にやってきます。

日本を代表する仏像の一つ、奈良県桜井市、聖林寺の国宝 十一面観音菩薩立像は天平彫刻の名品です。江戸時代までは同市の大神神社に付属した大御輪寺(旧大神寺)にありました。この展覧会では、大御輪寺にあった仏像や、大神神社の自然信仰を示す三輪山禁足地の出土品などを展示。十一面観音菩薩立像が東京で展示される、初めての機会となります。

仏教伝来以前の日本では、神は山、滝、岩や樹木等に宿ると信じられ、本殿などの建築や、神の像はつくらず、自然のままのしろを拝んでいました。その形が現在まで続いているのが三輪山を御神体とするおおみわ神社です。その後、国家的に仏教を興隆した奈良時代には神と仏の接近が見られ、神社に付属する寺がつくられました。大神神社にも大神寺(鎌倉時代以降は大御輪寺)が建てられ、仏像が安置されました。

明治元年、新政府により神仏分離令※1が発せられると、寺や仏像は苦難にさらされますが、大御輪寺の仏像は、同寺の住職や周辺の人々の手によって、近傍の寺院に移され、今日に至ります。

本展では、かつて大神寺にあった国宝 じゅういちめんかんのんさつりゅうぞう(聖林寺蔵)、国宝 ぞうさつりゅうぞう(法隆寺蔵)などの仏像と、仏教伝来以前の日本の自然信仰を示す三輪山禁足地の出土品などを展示します。

国宝 十一面観音菩薩立像が奈良県から出るのは初めてのことです。その比類ない美しさをこの機会にぜひご覧ください。

※1:維新直後の明治政府の宗教政策のひとつで神道を仏教から独立させたこと

特別展 国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ

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国宝 聖林寺十一面観音 みどころ

国宝「十一面観音菩薩像」東京で初公開

奈良時代(8世紀)に造像された数少ない天平彫刻のなかでも、名品と賞される本像を、東京で観覧できるのは本展が初めてです。

優雅な表情、均整のとれた体軀、姿勢、しぐさの美しさを360度さまざまな角度から観覧できます。

会場に大神神社の三ツ鳥居を再現し、三輪山信仰にも迫ります。江戸時代までは神社に仏がまつられるのは珍しくなく、法隆寺にまつられる国宝「地蔵菩薩立像」、正暦寺「にっこうさつりゅうぞう」、「がっこうさつりゅうぞう」も大神神社にまつられていました。

360度ぐるり観覧

優雅な表情、均整のとれた体軀、姿勢、しぐさの美しさを360度さまざまな角度から観覧できます。

三輪山信仰のみほとけが約150年ぶりに再会

会場に大神神社の三ツ鳥居を再現し、三輪山信仰にも迫ります。江戸時代までは神社に仏がまつられるのは珍しくなく、法隆寺にまつられる国宝「地蔵菩薩立像」、正暦寺「にっこうさつりゅうぞう」、「がっこうさつりゅうぞう」も大神神社にまつられていました。

聖林寺 国宝 十一面観音菩薩立像とは

十一面観音菩薩は、十一の面であらゆる方向を見渡し、深い慈悲の心で人々を救います。国宝 聖林寺十一面観音菩薩立像は、厳かな顔立ちや均整のとれた体つきなど、その圧倒的な美しさから日本彫刻の最高傑作とされます。かつて大神神社の境内にあった寺に安置されていましたが、明治元年の神仏分離令によって聖林寺に移されました。

美しさの秘密

本像は、主に8世紀後半に用いられた木心乾漆造りという技法でつくられています。木心乾漆造りは、木心の上に木屎漆という漆と木粉の練り物で形をつくる技法で、肉身の微妙な起伏や衣の写実的表現に適しています。

天平彫刻の名品

文化財を守るため1897年(明治30年)に「古社寺保存法」が制定されると、聖林寺の十一面観音菩薩立像は国宝(旧国宝)に指定されました。1950年(昭和25年)には文化財保護法として新制度に移管され、翌年の第一次で選ばれた国宝仏24のひとつとして国宝(新国宝)に指定されました。

聖林寺

十一面観音菩薩像をまつる聖林寺は、奈良県桜井市にある真言宗室生寺派の寺院です。山号は霊りょう園おん山ざん、本尊は地蔵菩薩で、開基は藤原鎌足の子である定じょう慧えとされます。三輪山の山稜や、箸墓はしはかなど古代大和の古墳が散在する奈良盆地の東半分を望むことができます。

イベント名 特別展 国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ
開催期間 2021/06/22(火) ~ 2021/09/12(日)
最寄り駅 上野駅 / 鶯谷駅 / 京成上野駅 / 根津駅(徒歩15分)
会場 東京国立博物館 本館特別 5室
お問い合わせ 東京国立博物館 ハローダイヤル
電話番号:050-5542-8600
主催 東京国立博物館、読売新聞社、文化庁、日本芸術文化振興会
オフィシャル
サイト
展覧会公式サイト
備考 2022年2月5日~3月27日
奈良国立博物館にて巡回予定