世界を魅了した画家 吉田博。名峰や日本の風景を繊細に描いた最初期から代表作の木版画作品を一挙紹介!
福岡県久留米市に生まれた吉田博(1876-1950)。若き日から洋画に取り組み、幾度もの海外体験を通じて東西の芸術に触れながら、独自の表現と技法を確立しました。
画家として才能を発揮した吉田は、画業後半期にはじめて木版画に挑戦し、新たな境地を切り開きました。
深山幽谷に分け入り自ら体得した自然観と、欧米の専門家をも驚嘆させた高い技術をもって、水の流れや光の移ろいを繊細に描き出しました。
画家の没後70年という節目に開催する本展は、最初期から代表作の木版画を一堂に集めます。また、版木や写生帖をあわせて展示し、西洋の写実的な表現と日本の伝統的な版画技法の統合を目指した吉田博の木版画の全容を紹介。
世界に挑み、ダイアナ妃やフロイトにも愛された画家、吉田博の作品を堪能できる展覧会となります。
吉田博展 見どころ
世界を魅了した木版画
世界各国を旅し、雄大な自然をとらえた吉田博のみずみずしい木版画は、アメリカをはじめ国外で早くから紹介され、現在も高い評価を誇ります。イギリスのダイアナ妃や精神科医フロイトに愛されたことでも知られています。日本に生きる画家として、世界に対抗しうるオリジナルな「絵」とは何かを模索し続けた末に生まれた、新しい木版画をご覧いただきます。
版画技法のあくなき探究、色彩表現の独創性
「帆船」シリーズにみられるように、同じ版木を用い、摺色を替えることで刻々と変化する大気や光を表わしました。複雑な色彩表現のために重ねた摺数の平均は30数度に及び、巨大な版木を用いた特大版を制作するなど、あくなき探究心をもって、独創的な木版画を生み出しました。
旅と風景
生涯にわたり風景を描き続けた吉田博。その作品は、画家自らが現地に赴き早描きした写生をもとに制作されました。アメリカ、ヨーロッパ、アジアの自然風景から、富士や日本アルプスといった日本の山岳、穏やかな瀬戸内海など、世界百景の制作を夢見た吉田博の版画作品は画家の旅の軌跡を示すとともに、私たちを異なる世界へといざなってくれることでしょう。
【#新版画対決/#吉田博 vs #笠松紫浪】
テーマ㉒:光✨
吉田博「印度と東南アジア フワテプールシクリ」イスラム建築の精緻なアラベスクから滲む光とその乱反射を表現するため、淡い同系色を幾度も摺り重ねています。その摺数なんと47度‼️本当に木版画かと驚かされる異国情緒たっぷりの作品です。 https://t.co/cKcHjCEn60 pic.twitter.com/dZ8lLBFiZn
— 「没後70年 吉田博展」@東京都美術館【公式】 (@2021_hiroshi) February 25, 2021
【#新版画対決/#吉田博 vs #笠松紫浪】
テーマ㉑:雪(その2)
吉田博「東京拾二題 針木雪溪」(~2/28まで展示)”山岳画家”たる吉田博ならではの作品。下から二番目の人物は、山案内人・小林喜作とされています。彼が作った登山道を吉田博が「喜作新道」と命名したという逸話も残っています。 pic.twitter.com/kL7ussKJzs
— 「没後70年 吉田博展」@東京都美術館【公式】 (@2021_hiroshi) February 23, 2021
本日2月23日は「#富士山の日」だそう🗻#吉田博展 では「富士を描く」と題した章もございます。さすが”山の画家””山岳画家”ともよばれた #吉田博。富士山頂からの作品も残しています👇ひと味違った富士山の姿ですね。
「冨士拾景 山頂劔ヶ峯」(~2/28まで展示)#東京都美術館 にて3/28まで開催中 pic.twitter.com/vXlI6MLPFc
— 「没後70年 吉田博展」@東京都美術館【公式】 (@2021_hiroshi) February 23, 2021
イベント名 | 特別展 没後70年 吉田博展 |
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開催期間 | 2021/01/26(火) ~ 2021/03/28(日) |
最寄り駅 | 上野駅(徒歩7分) |
会場 | 東京都美術館 企画展示室 |
時間 | 開始:9:30 終了:17:30 |
料金・費用 | 未定 ※詳細は決まり次第、特設WEBサイト等でお知らせします |
お問い合わせ | ハローダイヤル 電話番号:03-5777-8600 |
主催 | 主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館、毎日新聞社、日本経済新聞社 協賛:ニューカラー写真印刷 |
オフィシャル サイト |
特別展 没後70年 吉田博展 特設サイト |
備考 | 月曜休室 |
出典:没後70年 吉田博展